30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

国際問題はすぐそこに在る.

大学の食堂でインド人から今季来たばかりのサラに久しぶりに会いました. 挨拶もそこそこに, 彼女が企業の基幹業務支援ソフト最大手の SAP 社のウィンドブレーカーを着ているので, そんなマニアックなのどこで手に入れたのか聞いてみると, お母さまがインドで勤めているとのこと.
その後数人で食事を済ましたのですが, いつもマシンガントークな彼女が何だか元気が無い. 期末試験前ということもあり試験準備で慌しいのかな?とその時は思ったのですが, 部屋に帰って SAP India の所在地を調べてみるとムンバイでした. 彼女はムンバイ出身だったのか. だとしたらテロでショックを受けていたのかも知れないし, もしかしたら知人に被害が出てしまったのかも.
テロを恨む気持ちは人類共通, 国籍不問だけれども, 人の感情に国籍が強く関係していることは多い. 殊更に同朋への意識が強そうなインド人なら尚のこと. 彼女がムンバイ出身か如何に関わらず, その食卓にはインド出身者が数人いたのに, 事件へのお悔やみをまず最初に言わなかったことを後悔しています. *1
この大学にはインド人留学生が多く, 全学生の 5% 程度を占めるようです. だからというわけではないだろうけど, 先日大学の留学生事務担当の部門が主催で犠牲者の追悼イベントを急遽行ったらしい. そして奇しくも今日は太平洋戦争開戦の日. 今を生きるアメリカ人達は日本人の私をどう思っているんだろう. 人種国籍を越えた慰み合いに心温まる思いをしたと同時に, 忌わしい過去を想ってみると, 言葉に出来ない気持ちになりました.

*1:正直言うと, 学部生と話す時とそれ以上の年齢層の人と話す時の, 自分のモードが違っていることに気付きました. 学部生の日々の会話では時事問題を話題にすることが憚られるような気がしていて, 授業の話や遊びの話に終始するよう努めてたため,今回サラにお悔やみを言えなかった. 今後は会話開始時にのみ大人モードを起動して, 言うべき事をリストさせ, 学部生モードにそのリストを入力しておき, 必要になった時に大人リストにあるネタを喋るようにします.
あと, "学部生" と一括りに言っていますが, これは "高校新卒の 19 か 20歳 の人達" のことです. 学部と言っても日本に比べ働いてる人が多いし, 結構なお歳の人も普通にあちこちに居る. あと高校新卒でも Junior 以降の人は将来を具体的に考えてるので目の色が違う気がします. 何だか偉そうですね...すみません.