30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

ケプラーと共に星を探しに行く猫

カンボジアに居る姉の旦那の誕生日でめでたいのですが, 実家では16歳の猫 "ミルク" ちゃんが死にそうです. 半月前から食欲がまったくなくて一気に痩せてしまったらしく, ここ数日寝たきりでトイレにも行けずに漏らしてしまうそうな. 世話してる両親は暖かくなれば持ち直す,という期待をしてるようで, あと半月持てば気温も上がるけれど果たして持ってくれるか.
耳の聞こえない部屋猫なので, よく噂に聞く "死に際に猫は居なくなる" ことは無いでしょう. そういえば何故居なくなるのかをネットでさっと調べたところ, "主人に見られたくない" という意見も勿論あるけど, それより多数派なのは "気温が快適で静かな場所で治癒に専念したいのだろう" というもの. 機能的論理的な行動だったのですね, 実は. そして参考までに米国(or 他の英語圏) の事情をさーっと見たところ, このサイトでは "死に際を見られたくないんだよ" という, 猫の感情についての意見が多かったのは意外でした.
そんな中で史上最大規模の探査衛星"ケプラー"が無事打ち上がりました. ここテキサス大アーリントン校では NASA からのお達しを受けて科学学部の巨大なプラネタリウムで打上を皆で観るイベントがあり, 金曜夜9時台という好条件もあり近所の年配の方やお子さん連れで一杯でした. 実際放映されたのは NASA がネット上で 365日放映している動画番組 NASA.TV で, エンタメに徹し切ってる番組なわけでもなく, 特にこの日の中継はマニア向け感が強い構成だったのですが, 迫力の大画面に皆さん圧倒されてた様子でした.

FIg.1: 5 sec. before the launch.
先日紹介した向井万起男博士の御著書では, "米国人だからといって宇宙飛行士の家族がポップコーンとコーラを貪りながら打上を陽気に見守るわけではない" という(意外な?)事実を明らかになさっていましたが, 今日の打上も皆さん実に静かに見守っていました. カウントダウンすら誰も口ずさまなかった. むしろ静かな盛り上がりと言って良かったです. 考えられる要因の一つは, NASA.TV は集音マイクを現地に設置してないらしく, 打上の轟音が会場にはまったく伝わってこなかったため, 管制担当者達とナレーターの声しか聞こえなかった, ということが挙げられます. いづれにせよ無事打ち上がって安堵です.
Fig.2: screen and the seats.
さて
拝啓 ケプラー
ミルちゃんがすぐ後を追いかけると思います. 仲良くしてあげて下さい. 宇宙に音は無いから耳が聞こえなくても問題無いし, 目や鼻は普通に利くし, 食べ物もひたすら同じキャットフード + カツオ節で良いらしい. 寝てばっかだけどあなた働き者だし, 良いですよね?きっと何かの形であなたの天体探しをアシストしてくれると信じてます.