30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

米国での就職エイジェントの選び方

オンラインで履歴書を登録するサイトがあります.そこに登録すると,米国内に無数に存在する求人代理店や人材派遣会社 (ここではまとめてエイジェントと呼ぶ) がそれを検索し,彼らの顧客企業の要件に合えば連絡が来るという仕組み.
以降は私の場合ですが,毎日のように (というか多い時は毎日十件くらい) メイルや電話で連絡が来ました.そのうちの多く (ざっくり言って九割方) はこちらの希望に合わないですが,合いそうな案件に関しては連絡を返します.その後のステップは,エイジェントと電話で話しスキルや希望条件の確認をし,履歴書をブラッシュアップして送付した後にエージェントが企業に売り込みに行くというのが通常かと.
当然ですが,エイジェント一社あたりとのやり取りはそれなりに時間と労力を遣います.特に履歴書.数えてみたら今回の就活用に履歴書を 41 バージョン作ったらしい (一月からなので一ヶ月平均 8 個以上).人によって方法は違うだろうが,私は就業経験者で語れるバックグラウンドが幾つかあることもあり,個々の求人内容*1にスキルがベストフィットするように毎回編集しているので,バージョンの数 = 応募した数です.特に私の場合は必ずしもこれまで首尾一貫した経歴できてるわけじゃないのでスキルがソフトウェアエンジニアとして幅広いっちゃ幅広く (その分薄いかも知れないが),重点を置く箇所が応募ごとに変わることはしょっちゅう.
ところが時間をかけて履歴書を作ってエイジェントに送っても,残念ながらその後何も音沙汰なし,ということは普通にあるわけです.そういう場合には勝手ながら,不信感を持ってしまいがち.こっちは誠心対応したのに,,,と.なぜ音沙汰なしなのかは推測でしか無いが,(a) 応募対象の企業が私の履歴書を気に入ってくれなかったか,(b) 或いはエイジェント側で何か問題があって履歴書が企業に届かなかったか,のどちらかではないかと考えています (大抵は (a) だろうけどね).
こういった経験から,エイジェントにも良し悪しがあると思うになりました.断定的なことは言えないけども,このエイジェントから来た仕事に反応してもいい結果来なそうだな,というのはある程度見切らないと,時間と労力がかかって仕方がない.以下,私独自の判断基準です.経験に基づいたものなのはご理解を:

  • 連絡窓口が (断りなく) 一本化されてないエイジェント.情報がとっちらかってないかと心配になる.
  • 電話でスキルやバックグラウンドを確認するための面談が異常に短いエイジェント.そんな限られた情報で私を売り込んで頂くことが可能なのか?と不安になる.
  • メイルの差出人名・signature が first name だけのエイジェント.なぜ family name を隠す?普通に常識外れ (少なくとも米国では).
  • (出身国で分類するのは良くないと理解しているのだが,残念ながら経験上) とあるアジアの大国出身者が多いエイジェント.人名や英語の発音で分かる.数社経験があるが,上記すべて当てはまる事が多かった...
  • 話が妙に長いエイジェント.その人の得意なやり方なのかも知れないけど,この人はプロフェッショナルなのか?と心配になる.
  • 顧客企業と仲が良すぎるエイジェント (半ば友達だったり).単に私の好みかも知れず,うまく言えないのだが何となく不安になる.

以上結局うまく実を結ばなかった応募案件の経験より.ちなみにエイジェントは大体 20 社くらいは少なくともやり取りを経験しているものと思われます.
誤解無いように願いたいですが上のどれも当てはまらない素晴らしいエイジェントも多いわけです.特筆すべきは日系企業.日本人向けの仕事の話を多くもっている日系エイジェントとのやり取りは,日本語を使う仕事を探していようが無かろうが日本語ネイティヴである以上は必然的に多くなるかと思いますが,やはり日系企業の気遣いの行き届き様はここでも出色.気が落ち着きます.単に私の経験上のはなしですが,日系エイジェントはだめだった場合でも連絡を返してくれることが多い気がする (全部ではなかった.ちなみに日系エイジェントは十社近くやり取りさせて頂いている.) し,こちらの希望条件を細かく聞き出し,それに応えようとしているのが感じられる.しかしながら,米国の企業社会での就活を生き抜いてく上では,日本的な気遣いの細やかさを期待してると辛い思いをするのも付け加えねばなりませんが.



09/19/2013 更新
友人から,良いエージェントを教えてくれと質問をもらったので,このエントリでは実名は控えていたのだがまあ一年以上経ってるし良いかな?私がやり取りさせていてダントツに良かったのは,まず日系だと米国 Pasona さんでした.こっちのことを考えてくれてる,という気にさせてくれました.あとは日系じゃないけど Jobspring Partners は面白い方かも.最初にエージェントと面接があって,そこで簡単なスクリーニング (ふるい落とし) がされている感じだったので,ダメそうな起業にはそもそも紹介もされず,余計な時間をこちらも費やさずに済んだ.



もうすぐ一歳のオス "ノビ".こんな姿勢でもこいつは眠ってます.荒木飛呂彦先生のマンガ並の頭の小ささ (わからないか...).

*1:求人内容は米国では Job Description と呼ばれる.米国のそれはスキル,学歴,経験年数などとても特定されている