30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

大学学部の情報技術教育 2020 年版

大層なタイトルつけてしまいましたが,ただの随想です.私も学部を過ごした慶応大学藤沢キャンパス,通称 SFC の情報技術教育について現教員の方々が今後に向けて綴った記事

WindowsMac の自分所有機を持込み,人口言語の授業は Python らしい.教室から計算機を全撤廃するのは,まあそうなりますよね.

私が入学した1995年当時は,計算機環境自体が滅多になかったのもあり,田舎から出てきた20歳というのを差引いても,革新的な環境だったのでは.端末はほぼ UNIX,Email は Emacs 上で MEW で読み書き,文書作成は LATEX.個人所有のコンピュータ持っていた人は WindowsMacGUI のツールを使っていたけど,しばらくコンピュータ買わなかった自分はテキスト基盤がすべてだった.学部1,2年の情報処理の授業は専攻無関係に全員が C でプログラミング.工学部かよ,と.裏側は NFS で,学内でのファイル共有は,クラウドを基にするのが多そうな今風な社内システムより簡単だったのでは?とか思ってしまう.何でかうまく説明できないが,コマンドで一意に記述できるからか? (実際,数年前にシリコンバレーインターンした "ロボティクス業界の Google" と言われた企業でも NFS が構築してあり,10数年ぶりに触ったけど改めて使いやすいなあと思った.でも Google Drive もあったので皆そっち使ってたけど).

私はその後卒業して暫くは,企業勤めの環境の影響もあって Windows でしたが,2008年に学生に戻り,Windows ラップトップを学食で盗まれ,バイトしてた研究所の業務の影響でそれ以降主端末を Linux に移行し,未だにテキストエディタEmacs です.割と保守的な私が抵抗なくそんなことできてるのは間違いなく学部時の刷り込みのおかげ.

コンピュータ自体が珍しかった20世紀末と今とではまったく事情が異なるけど,先生方は大変でしょうね.オンライン授業/MOOC も充実してきて,大学教育自体も問い直されかねない状況ですし.

当時既に,コンピュータを使いこなして問題発見・解決の道具とする,という考えは刷り込まれてた気がするけど,自分は当時はコンピュータ環境の理解で終わってしまった感じ.他の学生もそういう人は多そうな気は何となくする.今は Win/Mac だし Python だし,余計なこと気にせず,計算機資源を使いこなすことにより重きを置ける状況になってきてる,のかな.

NFS の例もそうだが,コンピュータって,25年以上経って,それほど使いやすくなってないよねとも思う.できることが増えたので操作も複雑になるのは仕方ないのだろうか.仮にそうだとして,それだと進歩止まりますね.