30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

雑感: 大学卒業生メールサービスの変遷と動向 2024/01版

友人から教えてもらって知りました:慶應義塾の卒業生のメアドサービスが2月末で終了.

www2.jukuin.keio.ac.jp


卒業後20年以上私は第一メアドとしてほうぼうの登録に使ってるので,更新しないといけないかもです.痛い.しかも告知から2ヶ月未満でサービス終了というのはいささか配慮に欠けてないかと疑問を投げざるを得ない.

卒業生 Email サービスについては,よく知らないけど,2000年代序盤に各大学で自前提供するのが流行ったのかもですが,セキュリティ確保のためメンテナンスを常に継続しないといけず,諦めるところが出始めた,という状態か.妻の米国の卒業大学も自前から Google に乗換えると去年連絡が来たらしい  (同じアドレスを継続できるらしいのがナイス) .

慶応については,自前サービスについてはセキュリティ面の機能強化が時代に追いついてない点への懸念を2022年に書きました.

j130s.hatenablog.com

2000年に開始されたと思われる自前サービス以降,学内は Google に切り替わってるはずで,じっさい2015年以降の卒業生なら Google 版アドレスを利用継続可能だそうで,2015年以前の卒業生にも Google へ転向等してどうにかサービス続けて欲しかったですが,利用者少なかったのか知らないけど,不要と判断されたということですね.

gmail.com にしろ永遠に続く保証のある (しかも無償の) サービスはないでしょうが,大学の運営するものなら無くならないだろとたかをくくっていたところ,そうでもなかった.慶応も生涯利用可能と謳ってますが (下に引用),さすがに20年先の技術/利用申請者数の動向,組織内 IT 部門の予算配分等の予測は難しかった,ということなのでしょうか,内情はわからないけど.

このメールアドレス(例:taro@2011.jukuin.keio.ac.jp)宛のメールは、すでにお持ちの別のメールアドレスに転送する仕組みになっており、原則として一生使えるものです。

あと,慶応にしろどこにしろ卒業大学に誇り/愛着みたいな感情がある人は少なくないでしょうからそういう人にとっても残念では.私はそういうのが殆ど無く,あくまでアドレス更新が面倒なこと一点のみが不満ですが.
既述のようにあるサービスが生涯継続,という謳い文句は半信半疑に留めるべきというのが今回の教訓かと思ってます.とはいえ私企業よりは大学の方がまだ期待できるかなという気持ちをいまいちど持ち続けてみることとし,私個人の第一アドレスは大学院のアドレスに切り替えます.数十か所から下手すると数百箇所の変更,めんどくさい..多分これを期にさよならするサービスが出まくる気が.

20年後の2045年頃に gmail.com がどうなってるかなんて誰も分からないけど,Email 自体は残る気がしています.インスタントメッセンジャー (IM) しか使わないという人が最近とても多いとは聞くけど,IM は現状ではデータのフォーマットが各サービス固有 (ですよね?) のため異なるサービス間でやり取りができず *1,拡がりが限定されるのに比べ,フォーマットが共通化されている Email は,送受信に使うアプリを限定しないので強いと思う.けど IM が強い機能,Like! とか送るの,が足らないのでそこは強化にならないのかなあとかは思うけど.かしまさか1990年代から細々と?続いてる aol.com だけが勝ち残る,なんてことになったりするのでしょうか.生きてればまたその頃検証してみたい.

いくつか他大の例

*1:昔は Pidgin - Wikipedia なんてのもあって期待してたけどいつからかすっかり聞かないですね