30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに California 州から遠隔勤務.

初観戦 男子 10,000m @ Payton Jordan Cardinal Invitational, Stanford

アメリカに来てからご無沙汰してるものの (過去の blog を調べたら Jeremy Wariner を観に行った時以来四年ぶりらしい),中学時代 (20 数年前) から陸上競技マニアでした.特に長距離.で,日本の長距離走の好記録の結構多くが米・スタンフォード大学の記録会で出されたものなのは中学の頃 (はるかむかし) から知ってましたが,今年遂に観戦がなりました.
記録会自体は午後ずっと行われてた様子ですが目当ては男子 10,000m のみ.午後 10 時開始という規格外.最近のシリコンバレー地域は昼間の日差しが強く気温も 80F に達するとは言え,老若男女そろそろ寝る時刻.んじゃビール片手にのんびり観戦か,と持参するもキャンパス内は屋外禁酒とのことで仕方なく真面目に観戦.まあ各日本チーム,早大渡辺康幸カネボウ高岡寿成各監督がすぐ隣にいらっしゃるくらいのピリピリした雰囲気ですから仕方ない.私達にとってはエンタテインメントでも,彼らはこれに仕事の成果がかかっているわけですね.
レースはペースメーカが入りの 3k 3.2k を 8'50 で入った所でリタイア.超スローペースで,アフリカ勢もちらほらしかおらず,これは好記録は望めないのかな?と思ったもののその後トヨタの宮脇選手等がひっぱり 5k を 14 分丁度まで上げ,期待度が上がる.後半 5k は弾丸のような,触れたら吹き飛ばされるようなエナジーを感じることが出来た.結局日本記録まであと 3 秒というところで日本人 2 人含めトップ集団フィニッシュ (記録テーブル).素晴らしいレースでした.思いがけず,早大大迫選手が日本学生新記録を樹立する瞬間を目撃できました.

# 自分で取った写真ではないです.http://farm8.staticflickr.com/7278/6993778328_d4e36b16a6_c.jpg から拝借.3 着だった Nissin の佐藤悠基選手と村澤選手がいますね.Nissin は米国でもカップヌードル食べる人には知られてると思うので,佐藤選手はきっと周りの非日本選手にカップヌードーパワーだな hahaha とか冷やかされるのは間違いない.
やはり Stanford は日本選手にとって記録の出る場所だった.なぜだろう.空気が乾いてて走りやすいんですかね?アフリカ勢が大挙して出走しないのが逆にペース的にやりやすいのか?
それにしても日本からわざわざ監督コーチ等チームでやって来られるというのは,気合が入ってるんですね.以前為末大さんが,非日本の選手は欧州遠征を選手一人だけか,せいぜいコーチと二人で行うのが普通,と言っていたし,陸上競技って一部の超トップ選手を除いて残念ながら活動資金が潤沢なスポーツではないはず.日本の企業・トップ大学の選手は極めて恵まれている,と言って良いのだろうと思います.
大迫選手は卒業後企業に所属しつつ米オレゴン州に練習拠点を移すらしい.かねてから,陸上とくに長距離選手は何故日本を出ないのか?と疑問を持っていた自分としては歓迎です.世界的競争力を生み出すという点においては,駅伝を最大目標とする大学・企業の方針はこの 10 年成功していない.駅伝自体が商売として成功していること・駅伝選手になることを目指すランナーがいる事は駅伝社会の成功だし,素晴らしいと思う.しかし,そういった "駅伝枠" ではなく "世界と戦う枠" を目標とする選手がもっと出てきていいはずとも個人的に思います.学校卒業後に外国で稼ぎながら走るというと,競技に集中する以前の問題が多過ぎて難しいだろうから,高校卒業後に学部留学しつつ走れれば良いのかも知れないが,学部留学だとお金が大変 (博士課程の留学と違い,学部だとよっぽど成績が良くないと奨学金も取れないだろうし) だし,そもそも日本の高校生が学部海外留学を目指そうと思いたくなる情報環境ではない.そういう意味でも日本の企業の所属とはいえ英断した大迫選手には成功し,道を拓いて欲しいですね.