30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

行ってみたい NII セミナー (トップエスイーチュートリアル −「ソフトウエア技術者のためのメトリクス基礎」−)

日本での開催なので勿論参加不可能ですが.http://www.topse.or.jp/events/20100212.html


2010年2月12日(金) 10:00〜17:00(受付開始:9:30)
ソフトウェア開発の定量的管理に不可欠なメトリクスについて、基礎と理論を体系的に説明し、グループ議論や表計算ソフトウェアによる演習を通じて使いどころを具体的に解説します。メトリクスは開発やマネジメントの意思決定に必要な情報を与えますが、測定したい概念が実世界で測定可能とは限らず、限界を理解したうえで活用することが重要です。本チュートリアルでは教科書に即して、測定の理論に始まり、プロダクトからプロセス、プロジェクトに至るまで、様々な段階で「何を測定するか」を具体的に説明し、ソフトウェアの「見える化」技法を演習中心に分かりやすく解説します。プログラマからSE、品質保証担当者、マネージャまで幅広く対応し、見積もりや測定を基本から学びたい初学者にも最適です。

1. メトリクスの基礎理論:測定モデル、測定理論、必要性など
2. 規模の測定: LOC、機能規模(ファンクションポイント他)など
3. 複雑性の測定: サイクロマティック複雑度、情報フロー複雑度など
4. プロジェクト進捗の測定: テスト管理図、欠陥バックログ、欠陥発見計画など
5. プロセスの欠陥除去能力: 欠陥密度、欠陥除去率
6. 動的モデルによる欠陥予測: レイリーモデル、工数・生産性など
7. システムの可用性や信頼性: 稼働率応答時間、様々な分布、経年劣化・若化など
8. まとめ: 調査研究の動向、GQM法など

(以上、予定)
※教科書:「演習で学ぶソフトウエアメトリクスの基礎 - ソフトウエアの測定と見積もりの正しい作法」(リンダ・M・ライルド、M・キャロル・ブレナン著 野中 誠、鷲崎 弘宜訳、日経BP社)

講師: 野中誠(東洋大学 経営学部 経営学科 准教授), 鷲崎弘宜(早稲田大学 理工学術院 准教授 / 国立情報学研究所 客員准教授)

一般会員  15,000円
一般非会員 25,000円
学生会員  5,000円
学生非会員 8,000円
※参加費には教科書代が含まれます。
※教科書を既にお持ちの場合は参加費から2,940円割引されます。

これまでに私が経験したことがある方法は, ごく基本的な定性的特性(機能性, 安全性, 耐障害性etc.)に, 主に上司の勘によって数個のパラメターをあてがうもので, "モデル"と呼べるほどのものは使いませんでした(むしろ独自モデルを作っていた). 開発規模がそんな巨大じゃなかったし, 経験豊富な上司の勘は適性なパラメターを特定し得ていたので, こういった本格的な工学手法を用いるまでも無かったですし, 本格的手法を用いてたら使いこなすだけで大変な工数がかかってたことでしょう.
計算機科学&工学科の学部の授業も先期から3年生レベルの授業を履修し始め, 2年生までの情報科学全般の基礎的内容(離散数学, プログラミング(C, C++, Java, アセンブリ言語), アルゴリズム)から, よりソフトウェア工学を意識した内容を教わるようになりました. さすがに体系的でよくまとまってるなーと思う反面, (学部なので当たり前なのだろうが) 1つ1つの方法論を, 利用シーンがイメージできるようになるくらいしっかり教えられるわけではなく, こういう項目がありますよ, という程度で次の項目に移ってしまう. 理解ではなく記憶に近い. 初めて習う人にとってはそれで良いんだと思う. 後々問題に直面したときに "そんなのあったなあ" と, 必要な知識体系と, refer すべき箇所を特定できるだけで充分価値があると思いますから. しかしシステム開発経験者にとっては, 今までの自分の理解と違っていることを教員が言ったり, 常々疑問に思っていながらもそれを解消する機会がなかったり, いろいろ議論したいことがあるにも関わらずあっさりと次の話に行ってしまうので, むしろ聞いててストレスが溜まる. オフィスアワーを活用して教師にゆっくり質問しよう, と思う反面, この授業で求められてることって結局ペーパー試験で点を取ることなので, こういう深い理解は必ずしも要らないんだよなーと考えてしまう (これまでの授業でも理解を追求しすぎて試験対策が不十分になる失敗があった).
# 通常1, 2年生の授業の方が, 3, 4年生(高学年)のそれより難易度が低いとされていますが, ことソフトウェア関連の内容は私にとっては逆で, 実業により近くなる高学年の授業は親しみがある内容が増える. したがって高学年レベルの授業の履修は, 学べることは依然沢山あるけども, 費用対効果は自分にとっては低いと感じます. 春学期まだ開始したばかりで, 履修変更がなんとか間に合うので, 1個しか履修してない機械工学科の授業をあと一個追加し, 計算機の授業を一個減らすよう試みます.
話逸れました. セミナー, 学生非会員は 8,000円 ですか. 大学の授業一回あたり a few thousand yen 相当なので, それよりはちょっと高額ですね. でも1日でこの内容, 濃そうだが, 一学期かけても実践的概念や手法が身に付くわけじゃない学部の授業に比べたら, 座学に費やすのはこの程度の期間・金額で良いのかも知れない.