やりなおし数学のご利益 (AERA 2010年7月5日号掲載)
私も 30過ぎて数学をやり直ししている者です. いや, やり直しというか微積分や微分方程式は初めて習いました. (大袈裟だが)死ぬ前に数学への苦手意識を払拭できて良かった(目的は, 数学自体を武器にすることではなく, 数式を避けて通らずに済むようにすることでした)と思う一方, これだけ苦労して学んだところで, 今後の仕事で果たしてどれだけ使うのだろうか. そして, いざ使うぞ, となった時に使えるレベルなのだろうか. 不安は残ります. 今のところ, 研究室(ロボティクス)での議論に付いて行くことができるので, 役に立っています. 逆に, もしこの二年間の数学物理の経験をしていなかったらと思うと末恐ろしい.
この記事はおそらくは科学者やエンジニアとしてゴリゴリ数学的に押していく人を対象には必ずしもしていないし, 働きながら数学をやり直す人について書かれているので, いづれの点でも私は当てはまらないものの, 以下の一点, とても些細かも知れないが疑問に残る. なんというか議論の対象になってる本, 売れるために本質を除去してただ読み易くした本でなければ良いのだが(読んでません. もし杞憂だったらすみません).
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/aera-20100701-02/2.htm
"本当に必要な内容" とは何なんでしょうね?ロボット系に進まんとしている私の場合図形は必須だし, 方程式を使わない基礎的な数学なんてあるのだろうか. まさかテキサスインスツルメンツの高機能電卓を使うわけでもあるまいし.
20年近く予備校で数学を教える著者の高橋一雄さんは言う。
「本気で数学を勉強する人のために書きたかった」
これまで「1週間でわかる」といった類の参考書はあったが、数学は時間をかけてじっくり取り組む必要がある。高橋さんは、受験でしか必要のない「図形」と「方程式」は省略し、本当に必要な内容だけを1年近くかけて書き上げた。
プリンタ上で眠るツナ |