30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

米国だって詰め込み教育

春学期始まってまだ一ヶ月なのに厳しい毎日です.授業,個人的な勉強,就活...息抜きにブログ.
よく ”日本人は”*1日本の教育を批判する際に ”詰め込み” 型の是非を話題にするけれども,少なくとも米国の高等教育は ”詰め込み” 型に結構近い.というか自分がいる工学系や,科学系で親しい米国人の様子をみる限り,これら分野ではまずは詰めまくってるように思う.詰め込まないと/基礎を付けないと,深い話にはならないし,応用とか言ってみても浅いものしか出てこないかあるいは ”感性” に訴える的な所にしかいけない (感性を評価基準として扱うのは今日の科学/工学では簡単ではないと思う).そして想像/創造力を養うというのは,基本を習得した上で別な所でやられているように見える.
詰め込み教育の弊害として言われるのは Wikipedia 曰く ”試験終わればすぐ忘れる”,”過競争から生じる格差,精神的なトラブル” 等らしいが,それらはアメリカでもまったく同じことは起こっている.この国では経済的・身分的な格差が日本とは比べられないほどに際立っているが,一方で多くの分野で世界の学界をリードするという自負と現状があり,じゃんじゃん勉強して知識を詰め込み,それを活かして創造性を発揮して○○や■■し,おまけにトップ校の学費も上昇,という風潮が止む気配は無い.世界はこういう流れなので,良い悪いの評価をゆっくりやってる場合ではない気がします.最近で言うと東大の入学時期変更の問題は,社会的影響が大きいので一大事なのはわかるけれども,そう踏み切った東大の問題意識の根幹は何なのかにもっと焦点が当たるべきじゃないのか.

愛猫達がたまに一緒に寝るようになりました.下の子 (白い方,ノビ) の延びた脚がウケる.

*1:日本人は,というのが重要.日本人は日本に対する自虐が大好きなのが一つの理由.もう一つは,しょせん私も留学四年目,日本以外をそこまで深くは知らないので.