30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

米国南部で思うアジア人差別

今住んでる Atlanta で今月起きた乱射事件が引金になり,米国在住アジア人への差別行為が増えてる事実が見えてきている (身内も侮蔑されました,しかも民意は高いと目されるカリフォルニア州バークレーという大学街で) 一方,あくまで個人的だけど,アジア人差別カテゴリに入ってるすべての事件において問題の根本が差別なわけではないんでは?という違和感が,米国アジア人当事者としてあります.仮に傷害起こす動機が人種差別だったとして,(それはいけないし反吐が出るけど) 傷害行為に及ぶ方がより重大で喫緊の問題ではないのか (なお暴力の手段として,大量傷害兵器,すなはち銃,が簡単に使用できてしまうことが文字通り致命的にヤバすぎるこの国,と思う)?なので,傷害事件でアジア人差別の疑いがあり等の報道を見る度に,メディアがまた不必要に人種差別に結びつけてないか?本当に焦点当てるべきなのはそこなの?と思うことがしばしばあります.


でも,中国人含めても国民の 6% 前後に過ぎないアジア人に対する差別的言動が存在し,ここ1年で目に見えて増えている,ということに世間の関心が高まった事自体が,大きな前進だと捉えることにします.誰かが正しい論を唱えても,関心が高くないとその論は耳に入らない,そういう世の中らしいし.それにアジア人は (英語の不自由さを抱える人も多く) 無抵抗,みたいな背景も指摘されていて,そういう所もあるだろうと思う一方でだからこそ声を上げないと,という反発心も自分の中に出てくる.なのでメディアで傷害沙汰の第二声で,アジア人対象のヘイトが,と根拠も未だ無いのに叫ぶのも,受け入れようと思う.


自分が物理的被害を受けてないから悠長な事を言っていられるのかも知れないです.でもこの国で子供3人育ててくために,自分がすぐにでもできることを考えると,関心を上げることへの貢献だと思いました.今後何をしていけるか.

 

しかも南部で.最近も,アトランタ近郊出身で極右に振り切れちゃってる下院議員が白人至上主義の旗を降って物議を醸してます.一方でアトランタの Bottoms 市長は人種差別に真っ向から対峙して気骨を見せている.アトランタ近郊は,行政区ごとに規制してることもあり,マスク着用率がかなり高いものの,少し離れると屋内でもマスクしてなかったりします.先日子らの学校候補として訪れたアトランタから1時間車でいった所にある某私立校は,案内してくれた校長先生以下目にするスタッフ全員がマスクしてなかった.信条の違いはあれど,公の場・立場でマスクをしないというのがこのご時世で成立していることに文字通り口が塞がりません.


話逸れたけど,米国でアジア人として子育てしていくことについては,姉妹で米国育ちな妻の経験もありよーく話題になります.またいづれ考えを整理したいところ.