30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

新学期,教育の目標

公立校の新学年が今週から始まり,今年度は2年生になる長男に加え,4才が Pre-K (年中さん?) という学校準備クラスみたいな,同じ小学校内に開設されてるプログラムに通い出しました.2人とも同じバスで早朝に出かけていきます.

バスのお見送りの後,たまに立ち話をする近所のお母さん,いつも悩みを隠さず話してくれて,有難いと同時に,そんなに話して大丈夫なのか?と思ったりしますが,今日は教育について,公立校にお子さんを送って感じる不平等さとか,彼女のお子さん達のために今のままで良いのかとか.曰く能力が図抜けて良かったり,逆に追いついて無かったりするお子さんには,相応の別のクラスが公立校の範疇内でも設けられていて,より個人の進みに合わせた適切な機会が与えられるようになってるのに,自分のお子さんは良くも悪くも放っておかれてると感じる,とのこと.そういう別クラスをあてがうかどうか判定するにあたり試験があるようなのですが,既に試験の存在を知っている親御さんの中には,事前対策して臨んでる方もいるらしく,それは確かに不公平感が出ても仕方ないのかなとは思いました.

また,他のお子さんを見てて不安になることがあるとのこと.いわゆる白人ご家庭ですが,外国からきているお子さん達を見ていると放課後に塾だなんだやってそうで,彼女は読み聞かせは沢山やってるものの塾とかそこまでじゃないし,そもそも課外活動のアイデアをどこから仕入れてくるのかと不思議そう.

私は私で,同世代の親御さんが日本でお子さんの幼/小/中受験に奔走してるのを見て,米南部でのんびり公立校に通わせてる親として刺激を受けます.
大事なのは,親として子らにどういうサポートをしてあげたいのか,その目的に現在やってることは合うのか,ということをよーく考えて結論だすことと思ってます.

私らはおそらく妻も同意見と思いますが,興味は強みをできるだけ伸ばすこと,あと社会生活で必要な能力を身につけること,この2点を助けてあげたいと思っています.大学に行く行かない,行きたいならどこに行きたい,等は本人の意志で決めて欲しい.住む場所や言語といった環境起因の制限や,日本文化を理解して欲しいといった親の望み/エゴもそこに加わりますが.
したがって親としての目標がかなり断定的でなく,具体的な目標をどうとでも設定できてしまう状態なので,具体的計画を立てるのも,それを評価するのも,やりにくくなってるのかなあとも思います.

私自身は米国の初・中頭教育は経験しておらず,親として間接的に経験し始めたばかり.米育ちの妻の経験や見聞きしたことも含め自分達なりの評価をしながら考えていくのでしょう.当面は (経済面でとても有難い) 公立校で良いと考え,公立校の評判を見て引越し先を決めました.しかし.他の親御さんの考えや行動を見ると特に揺らぎます.揺らぎますが,基本で考えてることが根本からぐらつくわけではないし,常に検討し続けるくらいなのかなあと.

なお蛇足ですが冒頭のご近所さん,人種的な差異に何かの要因を求めるのは特にご法度な国なので穏やかにですが,アジア人とか特に親御さん同士のネットワークとかで情報が流れてるのなら羨ましいわ的な感じでした.それに対し私は,白人の中には入っていけない線を感じることがしょっちゅうあると伝えたところ,白人は白人に対して優しくないこともあって,皆が仲良くしてるわけじゃないと.この方はどこ行ってもうまくやってそうに思ってたし,弁護士としてがんばっておられるのに,色々あるんですねと.

バス停へ向かう.カメラ通すと明るく見えるけどまだ薄暗い7時前