30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

身近な宇宙飛行士 その4: Mr. William Pailes

日本では突然宇宙飛行士の追加採用が決まったようですが, こちらテキサス州アーリントンでは事前告知無しに突然 AIAA*1 主催で 80年代の NASA の宇宙飛行士の ウィリアム・ペイルズ氏の講演会が開かれました. 会の主旨がよく分からなかったけれど内容から察するに学部低学年生へのモチベーション付けの為に学内の AIAA 支部が呼んだのかしら. 内容は { 宇宙飛行とはこんなです, スペースシャトルの仕組, ISS や Orion の活動や仕組の紹介 } と宇宙好きなら知ってる一般的な内容を, 空軍パイロット出身ならではというか実に快活な視点と小気味良い氏のトークで紹介頂き, 最後にエンジニアリングが社会を支えているという具体例を, 宇宙開発にとどまらず紹介して私達を鼓舞して締めくくり.
州内の名門 Texas A&M 大学で計算機科学の修士を取られているので, 長年?の疑問だった "コンピュータ系のバックグラウンドが宇宙飛行士として働く際に有利になる場面はあるか?" と, 会の終了後に質問してみました. 回答は Not at all, まったく有利に感じた事は無いと即答でした. もし宇宙飛行士になりたければ, スーパーマンである必要は無いが, 自然科学か工学で良い成績を保ち, 他人から抜きん出る何かを持つべし, そしてチームプレイヤーになれ, と極めて一般的な回答を, ただし丁寧かつアツくおっしゃってくれました. ちょっと私の聞き方が悪かった気もします, というのは宇宙飛行士は "宇宙飛行士になるには大学でどの専攻が有利か?" という質問を浴びるほど受けているはずで, 私の質問もそれらと同じだと解釈されたかも知れない. 私の質問の意図は違って, どの学問分野だって少なからず飛行士の業務に関係していて, その中でコンピュータ系が advantage/disadvantage だと感じられる点は何だったのかをお訊きしたかったのだけれど, 今日本語で書いていても中々端的に書けないことに気付きました.
やはり問題はコミュニケーションということですね...

*1:航空宇宙系で世界最大級の学術団体. 計算機科学工学で言えば ACM に相当.