30歳過ぎから工学 vol.2

http://d.hatena.ne.jp/j130s/ から移行しました.オープンソースロボットソフトウェア技術者兼主夫. 高校・大学学部文系-->何となくソフトウェア開発業-->退職・渡米,テキサス州でシステムズ工学修士取得,しかし実装の方が楽しいと気付き縁があったロボティクス業界で再就職.現在 Texas 州内の産業用オートメーションのスタートアップに Georgia 州から遠隔勤務.

円高と給料

"北風と太陽" みたいなタイトルですが (違うか)...
以前書いた?とおり今の仕事はインターンといって短期の仕事で,今月一杯で終わりなので,来月以降の仕事を探しています.
とある研究機関のポジションの二次審査は,幾つかの質問が文書で送られてきて,期限までに返送せよというもの (あまり経験ないスタイル) なのですが,次の質問がクセモノ:


要求する報酬額を教えてください.もしその額が我々の想定より高い場合,審査対象から外させて頂きます.なお業務結果は学術論文の一部となる他,学術的イベントへの頻繁な関わりが予想され,これらの経験は報酬とのトレードオフとして十分値すると考えています.
応募者の希望報酬額を訊いてくるのはしごく一般的ですが,今回のように先方の予算を超える額を提示した場合は問答無用で落選とされる,というのを明示的に伝えられたことはないので動揺中(・.
口頭での会話ではこれまで,やや多めの額を言って相手の反応を伺い,必要に応じて下げ,あくまで交渉可能ですというのを最後に念を押すというパターンでやってきてます.額の交渉は日本の仕事を含めこれまで殆どやってきてないので苦手です.金額より仕事の内容がどれだけ興味に近いか,を私の場合優先にしてはいますが,しかしながら希望しているロボティクス業界*1は産業として立ち上がり時期であり給与は比較的高くない.かといって年齢と経験者採用ってのを考えると極端に希望額は下げられない.
とはいえ,日本時代の額を基準に考えるのは無理があります.最後に日本で仕事した 2008 年は 120円/$ なのに対し今は 80円/$ 前後で,例えば $100K は 2008年 = 1,200万円,2012 年 = 800 万円と,400万円の開きがでる (というか 2/3 になってしまう,という方がインパクトがわかりやすいか).したがって,アメリカの人に私の以前の給料を訊かれた場合当然 US ドルで答えるわけですが,2008年当時に言っていた額に比べ今言う額は 1.5 倍であり,私の年齢のエンジニアとしてそれなりに結構な額になるので,へ〜と驚かれることになる (だから今は必要のない限りウソついて低めに言ってます,仲間との平和のため.)*2
就活の交渉では当然ですが同じ換算は使えません.通貨の違いは価値の違い,今いる国の価値基準で判断されるのは当然.だいいち生活の費用が違う.子供が居らず,病院のお世話とかにならず,NY/LA/SF 等一部の超高額都市に住まない限り,東京に比べはるかに安いので *3,給与額の日米比較は簡単ではない.また既述の通り業界の平均も比較的高くない.そういうことも考え,いまは米国での自分にとって妥当な希望額を見極めなきゃいけない段階です.
というわけで,無理矢理冒頭の出だしに結びつけると,太陽のようなはっきりした米国企業の就活において,北風のような穏やかさでじわじわと受け容れられたいです (本文とぜんぜん関係しないな).

米国の職場は金曜午後はもうお祭り状態 (?).週末の予定の話し合いとかばっかり.プログラミングツール eclipse ですら休暇を暗に主張してやがるw.

*1:ロボティクス業界と言っても大きく分けて二つあり,工場などで人の代わりや危険作業を担うといった "プロ向け" のいわゆる産業用ロボットは既に産業として成り立っています.私はそちらではなく,人の世話をしたりする消費者向けの方で,こちらは未だ業界全体として (Roomba 等ごく一部を除いて) 研究開発段階にあり,商業的に成功している製品はあまりない.

*2:ちなみに誤解の無いように捕捉しますが,当時私が高額もらってたわけでは全然なく,三十前半の日本のソフトウェアエンジニアとして極めて妥当な線だったはず

*3:ちなみに第二の故郷とも言うべき Dallas は米国内では相当に大きな経済都市ですが,生活費はとてもリーズナブルだと思います.

django をさくらインターネットで動かす,2012 年版

California 州は Palo Alto での仕事も一ヶ月半が経ちました.わけあって短期限定の仕事で,残りあと一ヶ月半,早くも前半終了.ネジを巻いてます.
西岸海洋性気候 (なつかしいね) のこの地は一年中気温が落ち着いていて雨もさほど降らず,灌漑によって緑も多く山も海も近いという,"穏やか" という言葉を絵に描いたような場所.勤務先には夏の間インターンで働きに来ている人が合計 47 名もいますが,みんな週末はここぞとばかりに遊びに行っている.一方私はというと,1.5 ヶ月後には仕事が失くなる身だし,人生のんびりしてる場合じゃない年齢でもあり,金曜夜だけぱーっとやって週末はじっとしてることが多いです.
ちなみに,昨年この地域 (San Francisco ベイエリア) で仕事した時に部屋さがしで大苦労した (過去の日記参照) わけですが,今回も最初は何十件もメイルした割に返事がもらえず苦労しました.結局同僚たちの成功体験に従い craigslist に広告を出し,連絡をくれた方の中で信頼できそうな方を訪ね,部屋をお借りすることに.引退前後の裕福な老夫婦で,毎晩のように netflix で映画を観てるのにイイ意味で巻き込まれてます.



さて,本題.python の web アプリケーション用フレイムワーク,django.アクセスできる権限が限定されるさくらインターネットですが,django はインストールできるらしい事が分かりました.しかも見つけた限り 2006/7 年にはやってる方が何人もいる.それから 5, 6 年経ってるものの,当時のドキュメントを参考になんとかインスコできたので,参照したペイジ達とハマりどころをメモ.実はかなりハマったのだけど,終わってみれば結局すべて WEB 上で他の方が書いてくださっていた...

利用環境: django 1.3.1, FreeBSD sakura.ne.jp 7.1-RELEASE-p16 FreeBSD 7.1-RELEASE-p16. sshさくらインターネットにつなぐ.

基本の流れはこの辺を参考に.
さくらインターネットでDjango from rokujyouhitoma's blog
さくらインターネット、CGIでDjangoを動かす from 30からのBlog
さくらインターネットでDjangoを動かしてみた from BTY備忘録

ただ,tricky なことを多少しなきゃいけないわけだが,上記ペイジ群は何故 trick が要るのかを省いている感があるので,その理由はこのページに学ぶ.
さくらのレンタルサーバで Python 外部モジュールを使う from EmptyPage.jp

以降は,上記ペイジ群にならって作業したが,すんなりいかなかった箇所のメモ.

  • I(ssue)-1. django-admin.py が失敗する


django-admin.py startproject mysite
django-admin.py: Command not found.
W(orkaround)-1. python ディレクトリが複数箇所にインスコされてないか調べ,そうなら望ましいもの除き rm で削除.私の場合は ~/local/lib/python と ~/local/lib/python2.7 が何故か存在したので,2.7 の方を削除.


ImportError: Could not import settings 'djangogtest.settings' (Is it on sys.path?): No module named djangogtest.settings

W-2. このページの記述にしたがい, django.cgi.htaccess を,プロジェクト名のフォルダの一階層目に配置する.正しいかどうかわからないが,django-admin.py は prj 名として指定されたフォルダの中に同名でもう一個フォルダを作りその中に settings.py 等を格納する,ように私の環境ではなっている.二階層目に django.cgi.htaccess を置いて色々設定をいじってもうまくいかなかった.結果としては次のような配置でうまくいうった:


/home/mydomain/www/django/djgtest/{ .htaccess, django.cgi }
/home/mydomain/www/django/djgtest/djgtest/{ settings.py, urls.py, wsgi.py }

  • I-3. manage.py がプロジェクトフォルダ (settings.py, urls.py, wsgi.py, __init__.py がある所) に生成されない

W-3. 原因は不明ですが,Django-1.4/django/conf/project_template/manage.py をコピペし,中の DJANGO_SETTINGS_MODULE のデフォ値を自分のプロジェクト名 (django.cgi ファイル内で記述した ***.settings 等と同様) に変更すれば使える (python manage.py runserver 等) ようになる.



(後記) 今回の記事は django の一部分が "動いた" というだけで,"web site 構築ができた" とは言っていません.実際,本稼働サイトの構築をさくらインターネット上で django を使って行うのは,諦めました.manage.py から setting ファイルが見えないという問題が数時間かけても解決できず,一筋縄ではなかった django 自体のインストールのどこかに欠陥があったのかも知れず,制限の多いさくら上ではこういった基本的なインストレーション関連で結局運用コストがかさみそうなので,無難に phpwordpress での構築を継続することにしました.残念.惜しむらくは,なぜ手元の linux で一度インストレーションを試して勝手を掴んでから本稼働サーバでの作業にしなかったのか...超基本だ.

Stanford 大学の自動操縦車 "Stanley" 現物に遭遇.同大学の車庫に,他の研究用の車と同じ感じでしまってありました.

留学まとめ開始

私事ですが,五月に SMU での修士課程を卒業しました.今月から California で仕事で,Dallas からの車での旅行で今日到着しました.
基礎からやり直したので,渡米後 4 年もかかり,途中ダメかと思うこともほんとにありました.33 歳で日本の仕事を退職,文系で卒業した高校の 15 年後に米国での工学修士に挑む等々,色んな角度で無茶でしたが,ここまではなんとか来れました.問題はこれからです."自由の国" アメリカですが,さすがにもうキャリアを迷ってる余裕もないだろうと.
ともあれ,良し悪しはともかく,日本人的に珍しいことをやってしまったので,幾つかの点について今後不定期にふれていきます (本当は明日からの就業前に今日書いてしまうつもりでしたが六日間の road trip の疲れか,眠い...).

今回の Texas -> California のルート.ちなみにこれで今年も引越をしたことになり,2006 年から 7 年連続で引越し継続中となってしまいました.ギネス記録もそろそろ見えてきました (?).

米国での就職エイジェントの選び方

オンラインで履歴書を登録するサイトがあります.そこに登録すると,米国内に無数に存在する求人代理店や人材派遣会社 (ここではまとめてエイジェントと呼ぶ) がそれを検索し,彼らの顧客企業の要件に合えば連絡が来るという仕組み.
以降は私の場合ですが,毎日のように (というか多い時は毎日十件くらい) メイルや電話で連絡が来ました.そのうちの多く (ざっくり言って九割方) はこちらの希望に合わないですが,合いそうな案件に関しては連絡を返します.その後のステップは,エイジェントと電話で話しスキルや希望条件の確認をし,履歴書をブラッシュアップして送付した後にエージェントが企業に売り込みに行くというのが通常かと.
当然ですが,エイジェント一社あたりとのやり取りはそれなりに時間と労力を遣います.特に履歴書.数えてみたら今回の就活用に履歴書を 41 バージョン作ったらしい (一月からなので一ヶ月平均 8 個以上).人によって方法は違うだろうが,私は就業経験者で語れるバックグラウンドが幾つかあることもあり,個々の求人内容*1にスキルがベストフィットするように毎回編集しているので,バージョンの数 = 応募した数です.特に私の場合は必ずしもこれまで首尾一貫した経歴できてるわけじゃないのでスキルがソフトウェアエンジニアとして幅広いっちゃ幅広く (その分薄いかも知れないが),重点を置く箇所が応募ごとに変わることはしょっちゅう.
ところが時間をかけて履歴書を作ってエイジェントに送っても,残念ながらその後何も音沙汰なし,ということは普通にあるわけです.そういう場合には勝手ながら,不信感を持ってしまいがち.こっちは誠心対応したのに,,,と.なぜ音沙汰なしなのかは推測でしか無いが,(a) 応募対象の企業が私の履歴書を気に入ってくれなかったか,(b) 或いはエイジェント側で何か問題があって履歴書が企業に届かなかったか,のどちらかではないかと考えています (大抵は (a) だろうけどね).
こういった経験から,エイジェントにも良し悪しがあると思うになりました.断定的なことは言えないけども,このエイジェントから来た仕事に反応してもいい結果来なそうだな,というのはある程度見切らないと,時間と労力がかかって仕方がない.以下,私独自の判断基準です.経験に基づいたものなのはご理解を:

  • 連絡窓口が (断りなく) 一本化されてないエイジェント.情報がとっちらかってないかと心配になる.
  • 電話でスキルやバックグラウンドを確認するための面談が異常に短いエイジェント.そんな限られた情報で私を売り込んで頂くことが可能なのか?と不安になる.
  • メイルの差出人名・signature が first name だけのエイジェント.なぜ family name を隠す?普通に常識外れ (少なくとも米国では).
  • (出身国で分類するのは良くないと理解しているのだが,残念ながら経験上) とあるアジアの大国出身者が多いエイジェント.人名や英語の発音で分かる.数社経験があるが,上記すべて当てはまる事が多かった...
  • 話が妙に長いエイジェント.その人の得意なやり方なのかも知れないけど,この人はプロフェッショナルなのか?と心配になる.
  • 顧客企業と仲が良すぎるエイジェント (半ば友達だったり).単に私の好みかも知れず,うまく言えないのだが何となく不安になる.

以上結局うまく実を結ばなかった応募案件の経験より.ちなみにエイジェントは大体 20 社くらいは少なくともやり取りを経験しているものと思われます.
誤解無いように願いたいですが上のどれも当てはまらない素晴らしいエイジェントも多いわけです.特筆すべきは日系企業.日本人向けの仕事の話を多くもっている日系エイジェントとのやり取りは,日本語を使う仕事を探していようが無かろうが日本語ネイティヴである以上は必然的に多くなるかと思いますが,やはり日系企業の気遣いの行き届き様はここでも出色.気が落ち着きます.単に私の経験上のはなしですが,日系エイジェントはだめだった場合でも連絡を返してくれることが多い気がする (全部ではなかった.ちなみに日系エイジェントは十社近くやり取りさせて頂いている.) し,こちらの希望条件を細かく聞き出し,それに応えようとしているのが感じられる.しかしながら,米国の企業社会での就活を生き抜いてく上では,日本的な気遣いの細やかさを期待してると辛い思いをするのも付け加えねばなりませんが.



09/19/2013 更新
友人から,良いエージェントを教えてくれと質問をもらったので,このエントリでは実名は控えていたのだがまあ一年以上経ってるし良いかな?私がやり取りさせていてダントツに良かったのは,まず日系だと米国 Pasona さんでした.こっちのことを考えてくれてる,という気にさせてくれました.あとは日系じゃないけど Jobspring Partners は面白い方かも.最初にエージェントと面接があって,そこで簡単なスクリーニング (ふるい落とし) がされている感じだったので,ダメそうな起業にはそもそも紹介もされず,余計な時間をこちらも費やさずに済んだ.



もうすぐ一歳のオス "ノビ".こんな姿勢でもこいつは眠ってます.荒木飛呂彦先生のマンガ並の頭の小ささ (わからないか...).

*1:求人内容は米国では Job Description と呼ばれる.米国のそれはスキル,学歴,経験年数などとても特定されている

既存教育の,オンライン授業が脅威となる部分

オンライン授業ウォッチャーの j130s です.Ivy の学校も続々オンライン授業 Web サイトで授業を開講し始めてて,Harvard が来るのも時間の問題でしたが,発表したみたいです (NY Times)Coursera (Princeton, U.Penn,UC Berkely, Stanford 等がここで開講) や Udacity 等との違いは明らかではないようですが.
今日は,オンライン授業が充実してくるにつれて再考されるべきかもしれない既存の教育について触れてみます.
この NY Times の記事で,私が常々気になっていた点に少し触れられてます:


Education experts say that while the new online classes offer opportunities for students and researchers, they also pose some threat to low-ranked colleges.

“Projects like this can impact lives around the world, for the next billion students from China and India,” said George Siemens, a MOOC pioneer who teaches at Athabasca University, a publicly-supported online Canadian university. “But if I were president of a mid-tier university, I would be looking over my shoulder very nervously right now, because if a leading university offers a free Circuits course, it becomes a real question whether other universities need to develop a Circuits course.”

簡単に言い換えると,(単位はもらえないにしても) Top スクールの授業が無料で受講できてしまうと (上の引用では MIT が今春開講した電子回路の授業が例に挙がっている),Top と見なされない学校の授業の意味は問われてくるね,ということで.
私個人的には,分野特化で恐縮ですが Computer Science の修士であれば学校の学位プログラムにわざわざ大量の時間とお金を費やして入学する意味はかなり薄れてきたと思っていて,トップ級でなければ尚更です.Top 校の学位はそれ自体の市場価値が高いし,周りの学生も優秀ですから刺激になるし,優秀な学生目当てで学校に来る企業との接触も多いので,授業以外の付加価値が多い.しかしながら Top 以降となるとそのような付加価値は担保されない (今いる学校の工学部は米国内 70 - 100 位前後で,ここを見ていると残念ながらそのように言わざるを得ない).そうであれば時間とお金とのトレードオフでオンラインで学ぶことは十分選択肢に成り得ます.
そもそもこれらの新興オンライン授業は (以前も書いたが),ネット世代というか,効率や快適さを重視した設計になっていて (頻繁なクイズ,受講者とのオンラインフォーラムの充実等),学びの経験の質から言っても既存授業に対抗しうるものになっている.
学校名のブランド主義 (有名校の教員・授業ばかり盲目的に評判が上がる) に陥る危険性もあるかも,とは思いますが,そもそも Top 校の教員の方々は飛び抜けて優れていると考られるはずだし,授業内容の評価がオープンになることで,無名校の教員が受け持つ授業でも評判を得ることは大いに可能なはず.何より,有名校の授業に断片的にでも触れられるというのは,機会が持てない人 (含むワタシ) にとって間違いなく有りがたい.
あと,別な視点として,学部低学年の大教室での授業も再考されるべきな気がします.Coursera では Liberal Arts のクラスも開講していてエッセイも自動採点されるらしい *1.大教室授業の非効率さ・効果の薄さは生徒も先生も日米問わず感じている所でしょうから,今後真っ先にオンライン授業と入れ替わるかも,などと考えてます.
私は修士を今月で卒業 (!) しますが,Computer Science はじめ自分に足らない分野がまだまだ沢山あるので,仕事の合間にどんどん受講していくつもりです (早く期末試験終えて溜めちゃってるオンライン授業受けたい!).
オンライン授業が In-class の授業をすべて駆逐するとは思えないし,推進者達がそうしたいわけでもないでしょう.教師や学友との濃く深い学びが実現されているのであればそれは素晴らしいし,博士号なんて遠隔では無理でしょう (遠隔で博士号取れます!と謳ってる取組みはあるけども個人的には信用してません).適材適所がより進んでより実のある学び・教えが促進されるはず.まったく目が離せません.
牛骨カレー.骨髄旨い.アメリカの牛の骨危ないって?韓国料理屋とかじゃんじゃん使ってるし良いかな,,,と思ったのですがどうでしょう.

*1:文章の自動採点はそもそも GMAT では 10 年くらい前から採用されていて,実績のあるフィールドらしい.

就活進捗.選択必至.

卒業まで二週間,まだ卒後の就職は決めていません*1が,オファは頂いていて,来週には決めないといけません.頭を整理するために書いてみて,あわよくば意見を頂きたいと思います.
オファ頂き済は A 社一社のみですが,B 社も面接が進んでおり,当面の選択肢はこの二社.どちらも robotics ですが,A 社は企業の研究開発部門*2で取り敢えず短期間限定,つまり契約終了後の職は探さねばならない.一方 B 社は startup なものの最近ビジネス面で動きがあり今後一気に勢いづくことが予想される,研究ではなく納品するシステムの開発.どちらにしてもやりがいがありそうです.
長期の採用*3の方が落ち着いて仕事しやすいし今後のキャリアにもベターなのですが,まだまだ経験の浅い robotics なので,経験値を増やすためにもし良い内容のオファがあれば色々不利な短期限定*4でもお受けするのはアリだと,今回の就活に際し元々考えていました.
A 社はロボティクス研究の環境が企業としては又と無いほど充実しているので,折角のオファだし経験を積む為にお受けするという案が優勢です*5.懸念はまずは短期雇用だという事.上に示した事の他にデメリットを見落としていないだろうか.もう一つの懸念は契約終了予定の今年秋頃に空きがあるかどうか (ダジャレ違いまっせ).これはわりと未知数.例えば今の時期から応募は開始しておき,就業開始は秋からでお願いする,というのがまかり通るかは企業ごとに聞いてみないとわからない.それにそもそも B 社からオファ頂けたとしても来週の A 社への回答期限には間に合わない*6
なお A 社での短期雇用から長期雇用への移行は中々厳しいとの複数の証言があるので,満了後の長期雇用のオファをもらえることは計画時点では期待薄と見積もっておきます.また,両社とも日系企業ではなく*7,ごく一般的な欧米企業の慣習が適用されると考えて良いのかなと思います.



もうすぐ二歳になるメスの Tunatuna.黒くてよくわかりませんが寝顔です.

*1:日本の感覚だと,卒業の何ヶ月も前に就職先が決まってるのが当たり前でしょうが,おそらく米国だと一ヶ月前に決まるとかも特に学生の場合だと普通かも知れません.空きが出る -> すぐ募集 -> すぐ採用・就業という流れは結構普通っぽい.その為,学期開始直後に来た連絡の幾つかは,即就業開始を求めているものだったため,諦めざるを得ませんでした.

*2:昨年インターンさせて頂いた T 社ではないです,念のため.

*3:"長期",が確約される仕事って少ない気がするが.

*4:どう不利か.福利厚生は受けられない,報酬は安め.もし責任の少ないポジションなら,年齢も考えると経歴上マイナスに働く場合も考えられる,等か.

*5:経験の為に就業するのは A 社的に OK.そういう枠です.

*6:A 社はおそらく回答を待ってはくれない.

*7:決定前から日本語 blog に書いちゃってるのも,日本語が通じないから問題はまず起きんだろうというのが一つの理由.

四年間の留学終了まで残り三週間弱

期末試験目前なので例によってブログに逃避.
2008 年夏からの留学生活も終わろうとしています.留学が終わるということ自体に感慨はさほど,というか全然無い.しかし,自分の進む方向を大きく変え,どうにかこうにかその方向に向かって船が進みつつあることに対する満足感を表す言葉としては,感慨という言葉はたぶんぴったりです.
卒業して一息つけたらきちんと振り返りますが,数行でまとめると,高校・大学学部文系で中堅に差し掛かったソフトウェア開発者が,退職・いきなり英語圏の学部に入り,高校卒業したてのネ/ニーチャンに混じって一から理数系を学び,酷い点数を取りまくって一応システム作りで飯食ってきたんですけど?という誇りがボロボロになりながらも徐々に追い付き,工学の大学院まで進んで数学物理を駆使するロボット工学を専門にし,卒業そして何とか米国内で就職先を見つける,という所まで現在ストーリーは進んでいます.
正直,やっぱダメかもしれない,十代で理数系のバックグラウンドを築かなかった自分には,三十過ぎてから宇宙開発だロボットだという路線転換は遅すぎたのかも知れない,結局数年かけて工学を学んでも,日本でやってきた仕事の路線に戻るしかないのかな,いやそもそも,志していたアメリカでの就職なんてできないんじゃ,という弱気が,特に最初の三年間は何千回も頭の中をよぎりました.
しかし今卒業を目前にし,何とか米国内でのロボティクス就職もできそうな目処が立ち (決定してませんが),諦めずに夢を描き続けて来て良かったな,と.世界中から集まって来る人達は勿論,テキサスの地元民ですらめためたに優秀な人達が居るぞ,というのを目の当たりにし,自分の限界がより明瞭に見えた一方で,あれれ?努力し続ければ限界の線を押し上げられるっぽいぞ?という経験もしてしまった.能力/立場をわきまえつつも,一方で積極的に攻めないとこの国では生き残れない,そのあたりのバランス感は良くなってきてるはず.
何にせよ,両親や友人達,そして何より最愛の某氏に "支えられた" からここまで何とか来れた,という言葉がほんとにしっくり来るのを噛み締めています.支え無しには今ここまで絶対に来れてない.卒業後の将来に夢膨らませつつも,区切りとしての卒業に向け,最後の追込み中です.

支えてくれたのは人だけではない.愛猫達もです (かなり支えてやってもいるが).左がもうすぐ一歳のオスの Nobi,右がもうすぐ二歳のメスの Tunatuna.